


私の目標は「患者さまの気持ちに寄り添う事のできる看護師」になることです。看護師に必要なのは、常に患者さまの側に足を運び、患者さまの状態変化・反応の違いにいち早く気づくことができる力だと思います。今の私にとって自分が患者さまの立場になって日々のお仕事に取り組むというのは簡単なことではありません。入社して半年、最近ようやくその場の状況に合った適切な判断が一人でできるようになってきました。とはいえ、患者さまの気持ちを優先する前に、日々行う業務のことで頭がいっぱいになってしまったり・・・。まだまだ教わったことをそのまま患者さまに提供してしまうことも多いけれど、私にしか気づけない看護がきっとあることを信じて今日も患者さまの心と真剣に向き合っています。

病室に畳が敷いてある所、見たことありますか?(笑)普通の病棟ではあまり見かけない光景ですよね。でもここには以前、そんな環境があったんです。私がこのことを知ったのは、毎日行われているカンファレンスで患者さまの情報共有をしていた時のこと。ベッドから落ちてしまうという悩みを抱えた患者さまに、なんとかして安心できる入院環境を提供してあげたいという話が持ち上がったんです。どうにかならないものかと知恵をしぼっていると、先輩が布団を敷いてみてはどうかと提案されました。私の中にベッドをよけてそこに布団を敷くなんていう選択肢はなかったので、本当に驚きでしたね。と同時に、そんなことが本当にできるの?とも思いました。
そうこう考えているうちに、話は他の部署にいる人まで巻き込んでどんどん具体性を増し、ついに院内にある施設課という所から病室に畳が運び込まれました。私はこの時ようやく、この一連の出来事の全てが患者さまのからだの安全を考えた配慮の一つなんだ!ということに気づいたんです。看護師の仕事は病気の定期的なケアだけでなく、患者さまの苦痛を一つでも取り除くための働きかけが何よりも大切です。私はこんな気持ちって、多分ここにいる先輩にしか学べないことなのかなと思っています。
神戸中央病院では入社してからの1~2ヶ月間はプリセプターと呼ばれる先輩とペアを組んで患者さまをケアします。私たちのまわりには日々の業務に関する相談を聞いてくれるリーダーやチーム全体をまとめてくれるチームリーダーがいてくれるので、新人がいつも落ち着いてお仕事を学べるシステムが整っています。
学生時代に学んできたことをいきなり一人でやるのは不安なので、いつも一緒に動いてくださる先輩がいてくれるというのはとても心強いです。また、病棟内の集まりではAチームとBチームに分けられた看護師同士のいい所を褒め合って、それを休憩室に貼り出したりしています。看護師としてすばらしい働きをした人には表彰状を作って贈呈することも。
こんなふうに看護師としての働きを評価する機会を設けてくれるのは、神戸中央病院ならではの環境なのかなと思います。さらにこの機会は、患者さま目線の看護をキープすることにもすごくいい影響を与えてくれます。
以前、患者さまから布団をバサっとかけるのは「業務」。コミュニケーションを取りながら目を見て布団をかけるのは「思いやり」だということを教えていただきました。私のまわりには、まだ私が気づけていない大切なことに気づかせてくれる人生の先輩がたくさんいらっしゃるんです。
私は昔から思っていることを口に出すのが苦手なタイプでした。学校でも考えていることがあるのならそれをきちんと発信しなさいと怒られることもあったのですが、なかなか克服することができずにいました。それは自分の考えていることに自信がなかったというよりは、その考えをどう言葉にすればいいのかがわからなかったというのが本音でした。
それが今、ここに来てようやく自分の考えを言葉にすることができるようになってきたんです。それは紛れもなく、それが人を助ける手段であるということをここで学んだから―。人の命がかかっている現場では、一つでも多くの情報がその後の看護を大きく左右します。例えば、患者さまの頭が痛いという話を他の看護師に共有しなかったことが原因で、その後の患者さまの状態が悪くなるなんていうことは普通にあり得ることです。
だから私は私の持つ患者さまに関する情報を100%外に「発信」しなければいけない人間なんです。学校で先生に言われ続けていたことは、今確かにこの現場につながっていました。
私は患者さまに対するケアの一つにコミュニケーションという手段があることを忘れず、自分の思いを発信し相手の心中を受信できる看護師になれるよう、どんどん苦手なことは克服して一日も早く一人前の看護師になれるよう頑張っています!